松之山[2003.4.18] 棚田のあるまち2008/10/13 14:29

雪解け水を湛えた松之山の棚田と夕日
無題ドキュメント この年の11月に今のオクさんと結婚したのですが、その半年くらい前、ちょっと遠出をしようということになって、越後、庄内の旅に出かけました。鶴岡の友人を訪ねるというのが一つの目的で、もう一つが長野、新潟の棚田を見に行こうということでした。

棚田を見に行こうと提案したとき、オクさんの反応は「タナダって何?」でした。段々になった田んぼのことだと説明しても、なんでたかが田んぼが旅の目的になるのかという感じで理解できないという風でした。

オクさんは至極ノーマルな方で、旅にしろ音楽にしろ、僕の趣向、こだわり方はかなりマニアックだと感じていたに違いありませんが、とにかく棚田は観る価値があるものだと主張して出かけていきました。

最初に立ち寄ったのが更埴市姨捨の「田ごとの月」という棚田でした。ここは長野道の姨捨サービスエリアからも見下ろすことができるのでご存知の方も多いはず。しかしここは田植え前で水が張られていないせいか、あまり感動せず。

それから上信道を北上して上越高田で下り、大好きな「かんずり」を本社工場で購入してから、とにかく絵になる棚田を探して国道405号を東へ走りました。そして大島村(現上越市大島区)から松之山町(現十日町市松之山)に入った辺りで見つけた風景がこの写真の場所でした。

このポイントにたどり着く前から、安塚とか大島辺りでもかなりいい感じの棚田をたくさん見たのですが、このポイントが最も感動的な風景でした。まだ当然田植え前ですが、ちょうど雪解け水が田んぼに溜まっていて、夕日や木立が田んぼに映りこんでなんともいえない美しさでした。

この旅でオクさんはすっかりと棚田愛好家となり、以降の旅ではいろんな所ですばらしい棚田を発見しては感動するというように、旅の楽しみの一つとしてくれたのでした。

機械化農業に馴染まない入り組んだ形状の棚田は日本の農村からどんどんと消えていますが、なんとかならないものかなぁと思わずにいられない景観です。


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