湯浅[2011.8.20]醤油発祥の地2011/09/04 18:26

湯浅のまちなみ
伝建(伝統的建造物群保存地区)は結構知っているつもりでしたが、近年急激に増えているんですね。特に平成16年以降は激増という感じです。今回訪ねた湯浅地区、知らなかったです。平成18年に登録されていました。

湯浅は伝建地区の多い近畿にあって、和歌山県唯一の伝建地区です。伝建としては「醸造町」という分類になっています。というのも、醤油発祥の地なんですって!凄いことですね。

湯浅の街並みの中心部に角長という醤油醸造店がありました。最盛時には湯浅に92軒もの醤油屋があったそうですが、角長は湯浅醤油の伝統を今に伝える老舗醸造店です。資料館も設置していて、醤油醸造への強いこだわりと誇りを感じさせる雰囲気でした。

茨城県南部地域で育った私は、銚子や野田などの醤油工場を身近に感じていましたが、そのルーツもここにあるんだそうです。びっくりです。

湯浅のまちなみ、江戸時代からの銭湯も残っていてなかなか興味深かったのですが、残念ながら雨が降ってきてしまい、ベビーカーを押して町歩きをするのが大変だったので、急ぎ立ち去りました。

次の機会にはゆっくりと歩きたいと思います。


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富山のライトレール[2010.5.3]素晴らしい都市デザイン2010/05/04 16:28

富山港線をリニューアルしたポートラム

連休を利用して富山までドライブしてきました。

富山で是非見たかったのは日本のLRTの先駆けである富山ライトレール。ほとんど知識なく、なんとなく噂に聞いていた程度でしたが、実際に乗ってきました!

夜に富山市街に入り最初に目にしたときの第一印象は、「なんてカッコいいんだ!」というものでした。昨年ダブリンで乗ったものとほぼ同じ印象。だからかもしれないけど、ライトレールが走る姿を見たときは、ヨーロッパの街にいるような感覚になりました。

夜、ホテルの部屋でさっそく富山ライトレールについてネットでにわか勉強。コンパクトシティの考え方に基づくなかなか立派な取組みなのですね。

翌朝、実際に乗ってみることにしました。というのも、もう一つ楽しみにしていた岩瀬の歴史的な街並みを歩くにも都合の良い路線だったから。かつて国鉄/JRで富山港線という短い路線があったのですが、これを一部路線変更してライトレール化したものが愛称「ポートラム」だったのです。なるほど!

市内に宿泊した人限定で「半額券」をもらえることも勉強したので、ホテルのフロントで券をもらっていざ試乗。ポートラムは15分間隔で走っているのでとても便利。まったくストレスなく乗り降りができます。乗ってみると車内の感じもダブリンのLRTにそっくりです。一応両側に2人ずつ座れるような座席があるのですが、かなり幅が狭いので大人の男性2人が座るにはちょっとキツイ感じです。窓が大きいので車内が明るいのはいいです。

いざ動き出すと、床の低さに改めて驚きます。専用軌道を走るときはそれほど感じないのですが、道路内を走るときは床面が道路面スレスレを滑っているような感じがしました。

富山港線の線路を8割がた利用している感じでしたが、都心部だけ道路敷き内に路線変更しています。おそらく乗車率を高めるために、利用ニーズが高い都心部では幹線道路上を走らせるようにしたのかと思います。通常の鉄道だと、駅の周りは商業施設などが並びますが、駅と駅の間の線路はただの「壁」になってしまい、まちづくりの障壁になっているように思います。その点路面電車はバスと同じ感覚で都心部の要所要所で乗り降りできるので、そういう意味では道路上にライトレールを走らせるというのは実に正しいと思いました。

問題はこれだけの設備をいかに持続させられるかですよね。要はいかに多くの人が日常的に利用してくれるかが問われるのでしょう。今回はゴールデンウィーク中で、私のようなよそ者が観光利用して車内も賑わっていましたが、平常時はどんな感じなんだろう、というところが興味あります。 今回行ってみてわかったのですが、第3セクターの富山ライトレールだけでなく、もともと市内に市電を走らせている富山地方鉄道も駅の南側に環状線(愛称「セントラム」)というLRTを走らせているのですね。 市の構想では北陸新幹線が開通して駅が高架化する際に、北部のポートラムと接続するようです。そうなると市民の利便性はかなり高まるでしょうね。 市民の足としてLRTが末永く愛され続けることを願ってやみません。

今回は終点岩瀬浜で降りて、岩瀬の廻船問屋の街並みをめぐって、終点から2駅南の東岩瀬から再び乗車して富山駅へ戻るという、わずか2時間半のなかなか楽しい小さな旅でした。岩瀬のまちも今後に注目です。


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青梅市[2010.3.20]吉野梅郷 梅まつり2010/03/21 00:58

天沢院からの梅の公園の眺め
無題ドキュメント 久しぶりの更新ですね。なかなか書く時間と気力がなくて。。。

でも今日はいいものを見たので更新します。青梅市の吉野梅郷。梅の時期に初めて訪ねました。

いやー、良かったです!

地名からして「梅郷」ですよ。読み方は「ばいごう」です。その名のとおり、町じゅう梅がいっぱいです。

そこで2月20日から3月31日まで「梅まつり」が行われています。「梅の公園」という公園が見所の中心ですが、実は入場しませんでした。確かに見事な公園ですが、白、ピンク、黄色に染まる斜面を外側から眺めるだけでも十分楽しめました。

感心したのは公園よりもむしろ町なかの農地と宅地でした。農家の梅は見事に管理され、あちらこちらで花見ができる茶店が開かれています。梅の花と香りを楽しみながらお茶を一杯というのはいい気分でした。

もっと感心したのは農家に限らず、一般のお宅の庭もとてもきれいに手入れされ、梅やその他の花木、花などが植えられていることでした。特に目立ったのは和紙の原料にもなる三椏(みつまた)でした。水仙もきれいでした。勝手な想像ですが、この時期に咲く花木や花を意識的に植えて、皆さんが愛情をこめて管理をされているのだと思います。

観光まちづくりの視点でみても感心できるポイントがいくつかありました。梅の公園には駐車場がなく、駐車は全て沿道の有料民間駐車場(まつり期間だけの臨時駐車場)に誘導しています。また、梅の公園内には飲食店舗はなく、飲食を伴う花見は、やはり沿道の民間農園でするようになっています。

これらのことから感じたのは、このお祭りは地域の多くの人が主体的に参加して、自ら町全体の雰囲気づくりに一役買い、そしてお金は地域の人たちのところに落ちるようになっている、ということでした。

観光イベント、かくあるべし。です。



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